A.100年以上の耐久性があると考えられています。
では、欧米には100年以上前に建てられたマンションが活躍しているのに、どうして日本にはそういった長い寿命のマンションがないのでしょうか?
それは日本の場合、マンションを一般供給し始めたのが「1963~1964年」だったため、単純に歴史ある分譲マンションがないからです。
※分譲ではないのですが、日本最古のRC造マンションは【軍艦島】となります。
よって、今後は増えてくる事が考えられます。
現在築50年のマンションが30年後に築80年のマンションとして販売されているのは想像に難くありません。
「耐用年数」と「耐久年数」もマンション寿命を勘違いさせる一因です。
耐用年数は、価値としての寿命で、税法上、会計上の話です。
※中古マンション(RC造)の場合は築47年。
一方で、耐久年数は、想定する通常の使用方法にて問題がなく使用できる期間です。
国土交通省がまとめた「RC造(コンクリート造)の寿命に係る既往の研究例」のなかで紹介されている資料により、中古マンションの寿命は、十分に100年以上あると考えられています。
実際は外観であるコンクリート部分よりも、給排水管が駄目になる場合が多くなりますので、給排水管の更生工事も必要になります。
ただし、建物を長持ちさせる技術の発展や、政府の新築から中古物件流通の政策転換の後押しにより、建物寿命は今後も延びていくでしょう。
また、各マンションごとの「管理・修繕頻度」によって寿命は変わってきます。
では、そのマンションが安心かどうかをどのようにチェックしたらいいのでしょうか?
管理会社が入っていない【自主管理】マンションの場合にはチェックは難しくなります。
管理会社が入っている場合には、管理会社がマンションを調査した【重要事項調査報告書】という資料を発行しております。
こちらを取得すれば、共用部分に関しては把握出来る場合が多くなります。
しかし、管理会社の管理がずさんな場合や新築時から管理会社変更(リプレイス)がされている場合には、確認出来ない場合があります。
また、室内(専有部分)は売主様しか把握できなく、途中で売買している場合には新築時からの修繕履歴を辿ることは難しくなります。
完璧を求めると難しくはなりますが、管理状態は購入の決め手として念頭に置いておく必要があります。
ただし、管理体制が良好なマンションは相場よりも高く取引きされている事が多いので、予算との兼ね合いになってきます。